トップページ > スカラシップレポート > 桑原 志織 - 2020年 11月

2020.11
桑原 志織

器楽部門 - 第44回生
ベルリン芸術大学

直近の活動報告

早いもので今年もあとひと月となってしまいました。東京の新型コロナ感染者数が急激に増加したので、スカラシップコンサートに向けて絶対感染することのないようにと、外出する度に緊張感があります。

今月はショパン ピアノ協奏曲第1番を弦楽四重奏の方々と演奏させていただきました。

初回のリハーサルを本番と同様の杉並公会堂大ホールでやらせていただくことができ、お互いに良い感覚を掴みながら練習を重ね、当日を迎えることができました。この曲を室内楽版で演奏する場合、大ホールで行うケースは一般的に少ないのではと思います。

ともするとボリューム不足が危惧されがちですが、今回は音響の良い広いホールの利点を生かし、皆それぞれ思い切り弾くことができたので、たった4人の弦楽器からも素晴らしい深みと厚みのある響きが生まれました。そのおかげで、私自身ものびのびと音楽を感じることができ、大変楽しいステージでした。お客様の入場数は座席数の半分に限られましたが、今回の演奏会の趣旨である医療団体様へのチャリティー募金は、皆様からの温かいお気持ちが集まり、予想をはるかに上回ったとのことで嬉しい限りでした。

室内楽といえば、昨年ベルリン芸大でドイツ人の友人と結成したピアノトリオは、今年も継続して活動する予定でしたが、残念ながらコロナで出来なくなってしまいました。

その分、スカラシップコンサートでの久しぶりのトリオをとても楽しみにしています。

コロナ禍にもかかわらず、財団の皆様のご尽力のおかげで今年もコンサートをさせていただけることに、心から感謝して臨ませていただきます。

《スカラシップコンサート参加の抱負》

メンデルスゾーンのピアノトリオ1番は言わずと知れたドイツ・ロマン派の名曲です。

昨年ベルリンから足を延ばして、ライプツィヒにあるメンデルスゾーンハウスを訪れました。裕福で多才だった彼の作曲部屋は、意外にもモダンでコンパクト! 様々な遺品や自作の水彩画からは美しく愛情豊かな人柄が窺われ、ぬくもりのあるティールームや瀟洒なコンサートサロン等、興味深く見学しました。メンデルスゾーンの慈愛と品格に満ちた魂を今一度思い起こし、心を込めて表現したいと思っております。

トリオの魅力は、3人それぞれに見せ場があり、またお互いの主張を存分に出し合っても組み上げやすい点だと思います。合わせ練習ができる時間は決して多くはありませんが、会場にいらっしゃるお客様はもちろんインターネット越しでも、私達3人のロマン溢れるエネルギーをたっぷりとお届けしたいと思っております。

今後の予定

12月19日  第26回リクルートスカラシップコンサート イイノホール

2月7日   リサイタル BASF-Feierabendhaus Ludwigshafen  ドイツ

2月24日   上野 de クラシック 東京文化会館小ホール