2021/07/19

2021/07/19

平田しおり

平田 しおり Shiori Hirata

昨年11月にアジア選手権にて東京オリンピックに内定し、より一層練習に励んできました。オリンピックが開催延期になりましたが、まだまだ経験の浅い私にとってはより経験を積む期間が延びたと思い、この時間を有効に使っていきたいです…

世界での活躍を目指し、ハードなトレーニングを積み重ねてきたスポーツ部門奨学生/助成対象者がこの度晴れてオリンピック代表に選出されました。競技やオリンピックにかける想いについて、他部門奨学生がインタビューを実施しました。

 

平田 しおり
第49回生

●出場種目
7月24日│女子10mエアライフル
7月27日│混合10mエアライフル団体
7月31日│女子50mライフル3姿勢

 

 

東京オリンピックの射撃競技での出場が決定している平田 しおりさん。自分にとって、オリンピック選手と直接お話しするのは初めての機会。今回コロナで延期になってしまったオリンピックへの想いも含めて、平田 しおりさんにいろいろ聞いてみました。

【インタビュアー:学術部門48回生 岡田 真穂
ロンドン大学・電子電気工学専攻。最近はロボットコンテスト(つくばチャレンジ)参加や企業の見学、インターンを通して実践的な経験を積んでいます。趣味として、EDMや3Dでの図面制作などクリエイティブな活動にも励んでおります。今年は自国でのオリンピック開催ということで、陰ながら同じ奨学生の応援もさせていただく夏としたいす。

ーー東京オリンピック出場、おめでとうございます!今までたくさんの試合に出場してきたと思いますが、試合前に神経を集中させる、もしくは気分を高めるためにしていることはありますか?

平田 : お祝いありがとうございます。射撃競技では、ライフル種目で50m先、エアライフル種目で10m先の標的を狙います。心拍数が上がってしまうことでも中心に当たらなくなってしまうんです。集中が途切れる前に水を飲んだり、深呼吸をすることで体の力を抜いて自然に心が落ち着くようにしています。大会の臨場感は練習とは違うので、小さな記録会や合宿でも、大会と同じような気持ち作りをして臨んでいます。体調や筋肉の張りなどコンディションは毎回違うので、自分のセッティングを細かく分析して調整をしていきます。

ーー平田さんは2019年にユニバーシアード代表にもなり、ワールドカップニューデリー大会では7位という成績を残されています。海外での試合で意識していることはありますか?

平田 : 試合をする条件は国内と一緒ですが、国際大会は規模も大きく雰囲気は随分違うので、海外選手の気迫にのまれずに、自分の練習してきた射撃をできるように最大限の準備をして臨んでいます。

ーー東京オリンピックが延期となり、練習におけるモチベーションやコンディションにどのような影響がありましたか、またどのように乗り越えましたか?

平田 : 延期が決定したのは2020年開会の直前でしたが、予め延期になることも想定した上で練習に励んでいたことで、気持ちの面での落差は抑えていました。初めてのオリンピック、そして延期ということで不安もありましたが、自分のできることをしていくしかないので、いつもと変わらない練習を意識していました。精神面でも、練習できる期間が伸びたとプラスに考えていました。

ーー今まで練習を続けてきて一番辛かったことはなんですか?

平田 : 競技を始めた頃、学校では書道部に所属していました。書道部の活動を行いながらも、競技の練習は休日に片道1時間かかる射撃クラブの射撃場で行っていました。土日も夏休みなども練習だったので、友人と遊んだり、家族と旅行に行けなかったのが辛かったです。大学生になった今も、長期の休みはほぼ合宿です。

ーー全ての時間を練習に使ってきた努力は結果につながると思うので、オリンピックまであと少し、頑張ってください!平田さんを応援している私たちに向けて、オリンピックに向けた意気込みと目標を教えてください!

平田 : いつも応援されているというのはすごく感じています。スポーツ選手としては大会の結果で返して行くしかないと思っているので、全力で頑張っていきます。これからも応援よろしくお願いします。

写真:左/平田 しおり 右/岡田 真穂

 

【インタビューを終えて…】
オリンピック延期という大きな出来事があったにも関わらず、それも転機としてポジティブに捉えられる平田さんの心身両方の強さを感じました。大会で周りの環境や雰囲気が違っていても自分の力を出し切るために、普段から大会への気持ち作りをしたり、当日は冷静にセッティングに徹する姿にプロ意識を感じました。彼女の凄まじい努力の成果、本番でもブレない強さを生かして、オリンピックでも活躍して欲しいです。応援しています。

(取材日:2021年6月29日 文:学術部門 岡田 真穂)


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