北川千紗さん
(ヴァイオリン)
北川千紗 ヴァイオリン・リサイタル シャネル・ピグマリオン・デイズ
2019.8.17(土) 17:00
CHANEL NEXUS HALL
◆プログラム
ファリャ: スペイン舞曲 第1番
クライスラー:ラ・ギターナ(ジプシーの女)
サラサーテ: カルメン幻想曲 作品25
ー休憩ー
レスピーギ: ヴァイオリン・ソナタ ロ短調 作品110
アンコール曲
クライスラー:クープランのスタイルによる「才たけた貴婦人」
8月17日、今年のシャネル・ピグマリオン・デイズのアーティストに選ばれた北川千紗さんのコンサートがシャネル・ネクサスホールにて開かれました。
前半と後半で曲想が異なる曲を演奏して下さいましたが、演奏する曲の曲想によってまるで違う個性を持つように見える北川さん。改めて北川さんの持つ表現力の凄さを感じた演奏会でした。
そんな北川さんの本当の姿、どうしてそのような表現力が生まれるのかを探りたくていろいろと質問をしてみました。
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シャネル・ピグマリオン・デイズのシリーズでは、毎回新しいレパートリーを広げるために初めて勉強するソナタをメインに、グランドピースと小品を前半に演奏してきました。
今回は偶然ではありますが前半がスペインの雰囲気のものになりました。全体的に耳馴染みのない曲ばかりにならないように工夫しています。
私自身に重ねて楽しんで聴いていただけたことが、私にとってはこの上なく嬉しいことです。いかにお客様に楽しくさまざまな事をイメージしながら聴いていただけるか。そのために、音を発している自分がどのような音楽をすることで複雑な感情をお届けできるのか。これが演奏家としての永遠の課題だと思います。
自分だけが満足する演奏ではなく、自分の演奏を聴いてお客様にどのように素晴らしい時間を過ごしていただけるか、が一番大切なことだと思います。
音楽を研究をする学生として、論文を書く準備をしたり論文に関する知識を習ったりしているところです。まだ半年、もう半年という感じで、これから1年半あっという間に過ぎていくのかなと感じております。短いながらも充実した生活を送れるよう努力していきたいと思います。
今まででは経験したことのないほどのハプニングに見舞われましたが、私はかなり鈍感な方なので、それが幸いして今までのコンクールと同じような感じで挑めました。ベストは尽くせたと思うので、結果が出せなかったことは本当に残念に思います。
ご支援いただけるようになってから目に見えて経験値が高まっていて、いろんな方から演奏を聴きたいと言ってもらえるようになってきました。演奏する時の熱量はいつも変わりませんが、より自分の演奏に耳を傾けてもらえるようになりたいと少しずつ思うようになりました。
常に自分だけの輝く音楽を持っていたいと思います。私でしか出せないものを皆さまに提供し続けていけるように、いろんな国でいろんな芸術家から影響を受けていきたいと思います。
基本的にインドア派なので、家の中でできる遊びや娯楽が多いです。練習以外の時は、読書やゲームをしたり、動画を見たりしています。
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北川さんの回答を読んでいると、演奏家には音に対する繊細さはもちろん、予期せぬアクシデントや困難な状況に動じないたくましさも必要不可欠なようです。聴き手にいろいろな情景を思い描かせる表現力と困難にも動じない強さ。そして新しいことに挑戦し多くの人に聴いてもらいたいという欲も出てきたとのこと。これからますます大きく飛躍されることでしょう。その成長を追いかけるのが楽しみです🎻