――将来の夢、そしてその夢や現在の学びの場所を目指したきっかけは?
私の将来の夢は、オリンピックでメダルを獲得することです。そして、日本国内で自転車競技の魅力を広め、多くの人にこの競技の面白さを知っていただきメジャーなスポーツにしていくことを目指しています。
小さい頃から負けず嫌いで、身体を動かすことが大好きだった私にとって、オリンピックは憧れの舞台でした。4年に一度開催される特別な大会は、いつもテレビ越しに輝いて見えました。「私もあの舞台で戦い、人々に感動を与える選手になりたい」と思ったことがオリンピックを目指すきっかけとなりました。
運も味方につけ、2024年のパリオリンピックに出場することができましたが、悔しい結果に終わり、世界との力の差や経験の差を痛いほど思い知らされました。そこで気づいた事は自転車の強豪、ヨーロッパの選手たちはトラック競技だけでなくロードにも日常的に乗れる環境にあり、年間を通して高いレベルのレース経験を積んでいると言う事、トラック競技とロード競技の二刀流が主流で、それが強くなる要因だと気づきました。
そのことから、私に今必要な事は、より高強度なロードレースの中で様々な事を学びトラック競技に活かしていくこと。そのことに気づき、自転車競技の本場、ヨーロッパの環境で自分を磨くため、半年間イタリアのチームに所属することを決意しました。世界のトップレベルの選手の中で揉まれながら、夢を実現させるため、一歩一歩自己研鑽を重ねています。

――日常生活、生活環境について
現在は、日本代表のトレーニング拠点である伊豆で生活しています。週に5回の練習があり、そのうち2回はジムでのトレーニングも行っています。ナショナルチームの科学的なレベルの高い最高の環境で練習を行っています。
トレーニングが休みの日、週2回は新幹線で3時間かけ大学に通学しています。大変に思うこともありますが、大学では授業だけでなく様々な分野のトップアスリートと話ができる自分にとっては有意義な時間となっています。
このように日本代表の活動と大学生活を両立できているのも、リクルート財団のご支援があってからこそだと感謝しています。
――夢の達成に向けて、日々取り組んでいることや気を付けていること
年始に立てた「今年の目標色紙」を就寝前に読み、目標を明確にする。自分と向き合う時間を大事にする事を心掛けています。
また、オンオフの切り替え、
食べる、寝る、遊ぶ
リフレッシュを大事にして過ごす事
チームメイトと良い関係を築き、ベクトルを合わせ共に成長すること
笑うこと
トレーニング以外でも、夢の実現に向けてこの事を意識して生活しています。
――これから更に挑戦したいことや、1年間の抱負
半年間のイタリアの生活が終わり、現在世界選手権でのメダル獲得に向けて、トレーニングに励んでいるところです。
イタリア生活は私にとって、想像外の生活でした。
完全なる1人生活で、イタリア語も話せず頼る人も近くにおらず、レースの結果も出ず。自分自身見つめ直す良い機会でした。
今後もヨーロッパのレースに積極的に参加し、実践の中でスキルを磨いていきたいです。特に、スピードやレース展開、瞬時の判断力といった世界のトップ選手に必要な要素を吸収し、自分の力にしていきたいです。
また、語学の勉強にも力を入れ、海外の選手やコーチとのコミュニケーションをスムーズに行えるようになりたいと思っています。
この1年は多くのことにチャレンジし、失敗の中で様々な事を学び、積み重ね、夢に向かってのステップします。
具体的な目標を世界選手権でのメダル獲得とし、日々のトレーニングに励んでいます。
