2019/12/05

2019世界トランポリン競技選手権大会

2019/12/05

森 ひかる

森 ひかる Hikaru Mori

47回生として大学1年生よりスポーツ奨学生となり多大な支援をしていただいてきました。練習環境を充実させることができ、大学2年時に世界選手権のトランポリン個人種目において、日本人初の金メダルを獲得し、東京オリンピックの出場…

日本人初 個人金メダル、オリンピック出場内定!
団体も金メダル

2019年世界選手権が東京オリンピック会場となる有明で開催された。決勝に進出し日本人最上位になると、オリンピック出場の内定を得られる重要大会だ。森ひかるさんは日本のエースとして「私がオリンピック出場枠を持ち帰る」と公言して臨んでいた。

有明体操競技場。世界トランポリン競技選手権大会がこけら落としとなった。会場内では観客の写真撮影が禁じられていて、残念

世界選手権個人競技は、予選、準決勝、決勝の3日に渡って競われた。
予選は第1演技と第2演技の合計点で順位をつけ、79名のうち上位24名が準決勝に進出する。時間となり開始がアナウンスされて選手が入場してきた。森さんはやや緊張した面持ちだ。会場フロアに設けられた選手スペースでは、いつものようにトランポリン台に背中を向け、小さく手足を揺すりながら演技のシミュレーションに集中している。
順番が来ると台に登り大きく息を整えてジャンピング。他の選手に比べると明らかに高く美しい姿勢で空中を舞い、拍手とともに着地した。ほっとした笑顔、どうやら自分でも納得できる演技だったようだ。第2演技も成功して、3位の好成績で準決勝への進出となった。

1日空けて土曜日の準決勝会場には、今までのトランポリン大会とはうって変わって入場を待つ長い列ができていた。前日の団体種目で森さんを含めた日本女子チームが初の金メダルを獲得し、トランポリンへの注目が一気に高まっている様子が感じられた。
準決勝は予選下位の選手から演技を行なっていく。トランポリン競技は、ミスが許されない一発勝負。予選の点数は持ち込されないので、準決勝でも高得点を出さなければ上位8名の決勝に残ることができない。ちょっとした高さや動きのズレが怪我にもつながり、リオ・オリンピック銅メダリストが跳躍に失敗して演技中断になった場面も。
その直後の順番だった森さんが動揺は見せず台にすくっと立ち、ジャンプを重ねてダイナミックに技を披露。大技のトリフィス(前方3回宙返り半ひねり)も決めて、その着地の後には拳を頭上に掲げて喜びを表現してくれた。順位を上げて2位での決勝進出だ。

翌日の決勝に進出した日本人選手は、森さんと土井畑さん(準決勝6位)の2人。オリンピック出場内定を得るには、決勝で日本人トップにならなければならない。

会場のステージに登場した森さんと土井畑さんは、忍者のパフォーマンスを披露して会場の笑顔を誘った。本人たちも満員の世界選手権を楽しんでいるのだろう。そして選手スペースでは真顔に戻り、演技をシミュレーションする森さんたち。
準決勝下位から演技が始まり、3番目に登場した土井畑さんが気合を込めた美しい演技をやり遂げた。その後の3名の点数もしのぐ高得点となった結果、トップに浮上。森さんがオリンピック日本代表の内定をこの大会で決めるには、土井畑さんを超えなければならない。緊張する満員の観客に見つめられながら森さんが台の上で高くジャンプを開始。トリフィスも決めて演技をやり切り、観客の拍手とともに着地。ただ、どうやらほんのすこしの狂いがあったようで、期待と不安が入り混じる表情でモニターの得点を待った。

やった!土井畑さんを0.635上回る55.860点、これで森さんが世界選手権メダルとオリンピック代表内定を獲得だ!
そして、最後の中国の選手の演技が行われた。予選、準決勝と完璧に近い演技を見せていたのだが、素人目にもまとまりが欠けているジャンプとなり、点数は森さんを下回った。

その瞬間、森さんがフロアで大ジャンプ!観客も総立ちで日本人初の偉業に拍手。「まさか、ヤバいです金メダル!」とその後のインタビューでも喜びを爆発させていた。期待を背負ってよく眠れないほどプレッシャーもあったそうだが、大舞台で演技をやり遂げた森さんの努力に涙。おめでとうございます!

有明テニスの森駅に貼ってあった世界選手権ポスターにも跳躍の姿が。
森さんは金沢学院大学2年生。

結果