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山口茜さん
(バドミントン)

ダイハツ・ヨネックスジャパンオープン2019

2019.7.23(火)〜 2019.7.28(日) 
武蔵野の森総合スポーツプラザ

東京五輪前哨戦の大会で6年ぶり2度目の優勝

世界トップランカーが集うジャパンオープンで、山口さんが全試合を2−0でストレート勝ちとした圧巻の優勝を果たした。16歳で優勝して話題をさらってから6年ぶり。「なんにも分からずただ戦っていた6年前と違って、今は緊張やプレッシャーや期待が大きい。その中で勝ちきれたのは自信になった」と、自らも成長を認める大会となった。

ジャパンオープンはBWFツアーで唯一日本で開催される大会で、2019年の会場は翌年の東京オリンピックと同じ武蔵野の森総合スポーツプラザ

初戦はロシアの選手に「緊張もなく」と余裕で勝利。2戦目も「昨日よりもお客さんが増えていて嬉しかった」と中国の選手を順当に制した。
そして準々決勝/3戦目はリオ五輪銀メダリスト、プサルラ選手(インド)が相手。序盤からお互いが早いスピードでシャトルを打ち合う展開となったが、身長179cmのプサルラ選手からの鋭いショットにも鮮やかに対応して見せた。「スピード勝負も我慢して自分から動けた」と山口さん(身長155cm)。
準々決勝、全英オープン覇者の強敵チェン選手(中国)に対しても「後手に回って負けてしまったスディルマンカップを顧みて、今回は先行を意識してミスを誘うプレーができた」と快勝。

決勝は奥原選手との日本人対決となった。お互いを知り尽くしているだけに「長時間の泥試合になるかも」と前日に語っていたふたり。第1ゲーム中盤まではその言葉通り拮抗していたが、山口さんが覚醒(したかのように見えた)。シャトルを予想不能かつ確実に打ち込んで6ポイントの点差を広げたかと思うと、第2ゲームもその勢いのまま栄冠の座をつかんだ。前週のインドネシアオープンに続く2週連続優勝の快挙でもある。
「長いラリーを我慢して、態勢が整った時に攻めるようにしたらうまくはまった」「インドネシアオープンから調子が良くて、スピードを上げたプレーができるようになっている」。

上が山口さん。奥原選手(下)とともに、”日本が世界に誇る女子シングルスの2枚看板”と評されている

試合後に、オリンピックと同じ会場で日本人同士の対決となったこと、そして優勝についての感想を求められると「これが1年後だったらなあ、と正直昨日は思いました」と山口さん。「でもまだ1年もある。周りも、自分ももっと成長してさらに高いレベルで試合ができると思う」。

今回でさえ驚きの成長を魅せてくれた山口さんが、またどんな世界を拓いていくのだろう。楽しみに応援しています!

「6年ぶりの優勝と聞くと若くないようだけどまだ22歳」と笑いを誘う山口さん