コンサート CONCERT
第31回リクルートスカラシップコンサート 開催のお知らせ
2025/06/30
器楽部門現役奨学生が一堂に会し、国内外での演奏会や練習等、この1年間研鑽を積んだ成果を披露するコンサートです。 若き精鋭たちの演奏を楽しみに、毎年たくさんのお客様にお越しいただいています。
開催概要
日付:2025年12月25日(木)
時間:15:00開演 ※14:15開場 (19:30終演予定)
会場:東京オペラシティ コンサートホール
出演者
ヴァイオリン:MINAMI、外村理紗、前田妃奈、HIMARI、橘和美優、佐々木つくし、竹内鴻史郎
チェロ:鳥羽咲音、北村陽、佐藤晴真(特別出演)
ヴィオラ:石田紗樹(特別出演)、鈴木慧悟(特別出演)、田原綾子(特別出演)
ピアノ:亀井聖矢、吉見友貴、牛田智大、重森光太郎、進藤実優、谷昂登
チケット
発売日:2025年8月1日(金)10:00
◆ホールチケット:S席7,000円、A席4,000円、B席3,000円、学生席2,000円(全席指定)
◆オンライン視聴チケット:1,500円(1週間視聴可)
※出演者、曲目等はやむをえない事情で変更になる場合もあります。
※学生席は入場時に学生証の提示が必要です。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。
プログラム
※曲目をクリックいただきますと曲目解説をご覧いただけます。
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シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調作品44
佐々木つくし(1st Vn.)、外村 理紗(2nd Vn.)、石田 紗樹(Vla.)、佐藤 晴真(Vc.)、進藤 実優(Pf.) -
ロベルト・シューマンは、ベートーヴェンやシューベルトの後に続く、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家である。
彼は1842年に、彼の代表作でもあり、19世紀の室内楽の最高傑作とも言われるピアノ五重奏曲を生み出した。他にも3曲の弦楽四重奏曲や、ピアノ四重奏曲が立て続けに作曲され、この年は彼の『室内楽の年』と呼ばれている。
当時はまだ珍しかったピアノ五重奏曲という編成だが、この作品によって、この形態をロマン派の典型的な編成として確立させている。後にブラームスやドヴォルザークなどもこの作品に影響を受けて、ピアノ五重奏曲を作曲している。
この曲は彼の妻のクララに献呈され、最初の私的な初演会でも彼女がピアノを担当するはずだった。しかし体調不良のため、メンデルスゾーンが急遽代役を引き受けたという。演奏後、シューマンはメンデルスゾーンの提案を受けて、さらに曲に手を加えて修正を施している。ライプツィヒ・ゲヴァントハウスでの公開初演は、晴れてクララがピアノを担当した。溢れんばかりの活力と初々しさに満ちている作品である。 (岡本侑也)
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アレンスキー:ピアノ三重奏曲 第1番ニ短調作品32
HIMARI(Vn.)、鳥羽 咲音(Vc.)、吉見 友貴(Pf.) -
1861年ロシア北西部の都市ノヴゴロドに生まれたアントン・ステパノヴィチ・アレンスキーは、音楽を愛好する裕福な家庭で育った。幼少期より音楽の才能を発揮したアレンスキーは、9歳になる頃には歌曲やピアノ曲を多数作曲していた。1879年にはサンクトペテルブルクに両親と共に移住し、サンクトペテルブルク音楽院に入学。《シェラザード》などの作曲者として知られるリムスキー=コルサコフに師事する。音楽院卒業後は12年間にわたってモスクワ音楽院の教壇に立ち、門下生からはラフマニノフ、スクリャービンなどの優れた作曲家を輩出した。
代表作の一つであるピアノ三重奏曲第1番作品32は、名チェロ奏者:ダヴィドフの死を悼んで1894年に作曲された。ソナタ形式で書かれている第1楽章は、冒頭にヴァイオリンが奏でる東洋風な第1主題が全体を支配している。第2楽章のスケルツォは、愛らしく軽やかな主部とヴァイオリンとチェロが美しい旋律を受け渡す中間部からなる。エレジーと題された第3楽章は、弱音器をつけたチェロとヴァイオリンが訴えかけるような旋律を奏する。長調に転じる中間部は、遠くから鐘が聞こえる祈りの音楽。第4楽章は劇的なフィナーレ。終結部の直前に、第1楽章の第1主題と第3楽章中間部の旋律を回想する。(阪田知樹)
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ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲作品56b
谷 昂登(1st Pf.)、重森光太郎(2nd Pf.) -
ヨハネス・ブラームスは、1833年ドイツのハンブルクにて生まれた。彼が遺した4曲の交響曲や、数多くの室内楽作品はいずれも傑作揃いで、現在も演奏される機会が多い。1873年に初演された《ハイドンの主題による変奏曲》は、ブラームスによる管弦楽版(作品56a)と2台ピアノ版(作品56b)の2種類が存在する。
簡素な主題と8つの変奏とフィナーレからなる本作は、彼が作曲した変奏曲の中でも充実した内容となっている。ブラームスの生前にはハイドンの作品として知られていた《ディヴェルティメント》Hob.Ⅱ:46の第2楽章「聖アントニウスの讃歌」が主題として用いられているが、現在ではこの楽曲はハイドンの弟子の手によるものと考えられている。主題に続く8つの変奏では、それぞれ全く異なる世界を展開している。高音域に向かって上行するのびやかな旋律が印象的な第1変奏。軽快な第2変奏を挟んで現れる第3変奏では、主題が持つ優しさを聴き手に思い出させる。主題の讃歌がワルツに形を変えた第4変奏の後には、無窮動的な第5変奏、行進曲風な第6変奏、優美なシチリアーノの第7変奏、不気味なスケルツォの第8変奏と続く。フィナーレでは低音で奏される旋律が何度もくりかえされ、その上でクライマックスを築き上げる。(阪田知樹)
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ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲 第2番イ長調作品81 B.155
竹内 鴻史郎(1st Vn.)、MINAMI(2nd Vn.)、鈴木慧悟(Vla.)、北村 陽(Vc.)、牛田 智大(Pf.) -
チェコを代表する作曲家、アントニン・ドヴォルザークは、自国の舞曲や民族色が反映された作品を多く作曲している。スラブ舞曲集、交響曲第7番、8番、第9番『新世界より』や、弦楽四重奏『アメリカ』、そしてチェロ協奏曲など、さまざまな傑作を残しているが、1888年に初演されたピアノ五重奏曲第2番も、彼の代表作として演奏機会が多い。今ではシューマンやブラームスのピアノ五重奏と並んで、この編成では代表的な作品である。
抒情的でゆったりとしたチェロの旋律で始まる雄大な第一楽章、『ドゥムカ』という東欧で歌われている民謡の、物憂げな第二楽章、チェコの民族舞踊『フリアント』の快速なリズムが詰まった第三楽章、そして第四楽章は、フーガやコラールも出現し、華やかに締めくくられる。
かのブラームスから、『メロディー・メーカー』として尊敬の眼差しを浴びていたドヴォルザークだが、親しみやすく魅力的な旋律が沢山散りばめられた作品である。(岡本侑也)
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テレマン:四つのヴァイオリンのための協奏曲 TWV40:202第2番二長調
前田 妃奈(1st Vn.)、外村 理紗(2nd Vn.)、MINAMI(3rd Vn.)、佐々木つくし(4th Vn.) -
後期バロック音楽を代表する作曲家ゲオルク・フィリップ・テレマンは、18世紀前半に特にドイツとフランスにて高い人気を誇り、生涯でおよそ4000曲も作曲したと言われるほど、多作家であった。同時代の作曲家ヴィヴァルディ(800曲以上)、ヘンデル(600曲以上)、バッハ(1100曲以上)と比べても、彼の作品数は群を抜いている。
テレマンは協奏曲のジャンルでもおびただしい数の作品を遺しており、そのほとんどが、コレルリなどが使っていた「教会ソナタ」形式に沿って、緩-急-緩-急の4楽章形式で書かれている。
この4つのヴァイオリンのための協奏曲は、ヴァイオリン4本のみというかなり特殊な編成で書かれており、「協奏曲」の題名はついているものの、通奏低音などの伴奏が存在しない。ただし、それによって伴奏だけに徹底するパートは無く、4つの声部は互角に渡り合い、均等に活躍の場を与えられている。ヴァイオリンが4本集まることによって、音楽に独特の澄み渡った明るさと、奥行きを与えている。(岡本侑也)
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フランク:ピアノ五重奏曲 ヘ短調
橘和 美優(1st Vn.)、前田 妃奈(2nd Vn.)、田原 綾子(Vla.)、佐藤 晴真(Vc.)、亀井 聖矢(Pf.) -
1822年ベルギーに生まれ、フランスで活躍したセザール・フランクは、生前は作曲家としてよりオルガニストとして名声を得ていた。ピアノのヴィルトゥオーゾになるべく幼い時から英才教育をされていたフランクは若い頃から作曲活動も行っていたものの、初期の作品は華やかなピアノ書法が目立つものとなっており、今日私達がフランクに対して抱いているイメージとはかけ離れている。その後オルガニストの職につきながら、教師をして生計を立てていた彼は1870年代以降《前奏曲、コラールとフーガ》、ヴァイオリン・ソナタ、交響曲、弦楽四重奏曲などの代表作を相次いで作曲する。
1879年に完成され、翌年の初演でピアノを務めたサン=サーンスに捧げられたピアノ五重奏曲は、約35年ぶりに書かれた室内楽作品であった。第1楽章は弦楽四重奏による悲痛な旋律と瞑想的なピアノの対比が印象的な序奏に続き、不穏さを湛えたソナタ形式の主部に入る。全体を通じて用いられる主題が順に提示され、劇的な展開をみせる。悲哀に満ちた抒情的な第2楽章は、その旋律の多くが第1楽章によっているにも関わらず、所々第1楽章の記憶を思い起こさせる程度に留まっており、見事な変容となっている。第3楽章は、前2つの楽章で使われた旋律を元に構成されており、35分に及ぶ大作のフィナーレに相応しい楽章となっている。(阪田知樹)
主催・お問い合わせ
公益財団法人江副記念リクルート財団
info@recruit-foundation.org










